久しぶりに数学を復習しようと思い立ちました。この記事はそのメモです。ポイントだけを残していきます。
今回は微分積分入門です。今回微分積分の復習をするにあたって大昔の教科書を引っ張り出してきましたが、結構難易度が高いんですよね。なので入門編ということで、線形代数入門でもお世話になった技術評論社の微分積分がわかる:書籍案内|技術評論社を使って復習を始めてみたいと思います。なお、内容的には高校数学の範囲が結構あるようなので、ちょっとかっとばして行くつもりです。
大学初年度あたりだと次のような構成になっていると思います
- 微分 (テイラーの定理、整級数、…)
- 偏微分 (陰関数、写像、曲線、…)
- 積分 (不定積分、定積分、面積、長さ、体積、近似値、…)
- 重積分 (線積分、グリーンの定理、…)
- 微分方程式 (線形微分方程式、…)
そして鬼門なのがε-δ論法(イプシロン-デルタろんぽう)ですね。突っ込んで考えるとたぶん思考停止するので、軽く触れるくらいで進めたいと思います。
今回のテキストではかなりの部分が載っていないです。あるのはテイラーの定理くらいでしょうか。ε-δ論法も説明がありません。なのでかなり気楽です(笑
なお、テキストに登場するAくんと先生、線形代数のものと同一人物のようなのですが、Aくん、結構優秀です。線形代数のほうが後で出版されているのに、大学で腑抜けて劣化しちゃったんでしょうか…心配です(うそ
教材
- First Book 微分積分がわかる
著者: 中村厚、戸田晃一
出版社: 技術評論社
発行日: 2009-5-1
ISBN: ISBN978-4-7741-3815-2
価格: C3041 ¥1780E
書籍サイト: 微分積分がわかる:書籍案内|技術評論社 (amazon)
学習範囲
序章 出会い
アナログとデジタル
実数とは何か
関数と写像
第1章 1次・2次関数とその導関数
1-1 1次関数
2-2 2次関数とその接線
第2章 いろいろな関数とその微分法
2-1 n次関数とその導関数
2-2 有理関数と代数関数
2-3 三角関数と導関数
2-4 指数関数と対数関数
第3章 面積を求める
3-1 グラフが囲む面積
3-2 微積分学の基本定理
第4章 不定積分の計算
4-1 基本的な不定積分
4-2 簡単に積分するには
4-3 いろいろな技法
第5章 平均値の定理とその応用
5-1 平均値の定理
5-2 不定形の極限値
5-3 関数の値を近似する -テイラーの定理-
序章 出会い
キーワード
o アナログとデジタル o 実数とは何か o 関数と写像学んだこと
実数の中にも有理数、無理数といった分類があり、連続を考える上で考慮する必要が有ること
第1章 1次・2次関数とその導関数
1-1 1次関数
- キーワード
o 直線のグラフ o 次数 o 係数の意味 o 直線の傾き
2-2 2次関数とその接線
キーワード
o 曲線の話 o 接線 o 2次方程式の重解 o 微分係数学んだこと
傾きを極限で考える。
第2章 いろいろな関数とその微分法
2-1 n次関数とその導関数
キーワード
o 導関数とは o の導関数 o 和の微分公式 o 積の微分公式 o 合成関数の微分K先生の独り言「ある定数」
2項係数についての説明。K先生の独り言「合成関数の微分公式」
合成関数の微分公式は、関数の積の極限は、それぞれの関数の極限の積と等しいことから成り立つ(極限値の公理、または連鎖律)により説明される。
2-2 有理関数と代数関数
キーワード
o の導関数 o 商の微分公式 o の導関数 o 代数関数の導関数K先生の独り言「微分できない点」
不連続な点を除外する理由。K先生の独り言「の導関数」
定義に従った導関数導出。
2-3 三角関数と導関数
キーワード
o 弧度法 o 基本的な三角関数 o 周期性と相互関係 o 加法定理 o o 三角関数の導関数学んだこと
加法定理は回転の合成を意味している。K先生の独り言「回転の式」
加法定理による回転の式の確認。
2-4 指数関数と対数関数
キーワード
o 指数法則 o 指数関数 o 指数関数のグラフ o 自然対数の底 o 指数関数の導関数 o 対数関数 o 対数法則 o 対数の利用 o 底の変換 o 対数関数の導関数K先生の独り言「自然対数関数の導関数」
定義に従った導関数導出。K先生の独り言「冪関数の導関数」
指数・対数関数を使った導関数導出。
第3章 面積を求める
3-1 グラフが囲む面積
キーワード
o 直線が囲む面積 o 曲線が囲む面積 o 微積分学の基本定理K先生の独り言「自然数の平方和」
自然数の平方和の公式導出。
3-2 微積分学の基本定理
- キーワード
o 証明の方針 o 面積の極限値 o 積分記号の導入 o 定積分の性質 o 負の面積
第4章 不定積分の計算
4-1 基本的な不定積分
キーワード
o 導関数の公式から o 冪関数の不定積分 o の不定積分 o 三角関数の不定積分 o 指数関数の不定積分K先生の独り言「逆三角関数」
それぞれとも書く。
それぞれの微分は
4-2 簡単に積分するには
キーワード
o 積分中の定数 o 項別積分 o 置換積分K先生の独り言「置換積分の公式」
置換積分の公式の証明。
4-3 いろいろな技法
キーワード
o 部分積分 o 部分分数分解K先生の独り言「有理関数の不定積分」
一般に有理関数の不定積分は以下の3種に分類され、組み合わせることで積分する。- 対数関数になる
- 不冪関数になる
- 関数になる
- 対数関数になる
第5章 平均値の定理とその応用
5-1 平均値の定理
キーワード
o ロル(Rolle)の定理 o 平均値の定理学んだこと
ロルの定理
関数で連続、開区間で微分可能であるとき
となるは存在する。平均値の定理 (ラグランジュの平均値の定理)
関数で連続、開区間で微分可能であるとき
となるは存在する。
K先生の独り言「ロルの定理」
ロルの定理の証明。K先生の独り言「平均値の定理」
平均値の定理の証明。
5-2 不定形の極限値
キーワード
o 不定形 o コーシー(Cauchy)の平均値定理 o ロピタル(de l’Hôpital)の定理学んだこと
コーシー(Cauchy)の平均値定理
で連続、開区間で微分可能、区間内の各点であるとき
となるは存在する。ロピタル(de l’Hôpital)の定理
であり、にならず、微分可能であるとき
K先生の独り言「コーシーの平均値定理」
コーシーの平均値の定理の証明。
5-3 関数の値を近似する -テイラーの定理-
テイラー展開、マクローリン展開において剰余項の説明はない。別のテキストで学習すること。
キーワード
o 接線で近似する o 近似精度を高める学んだこと
微分を使った近似値の考え方
ある関数がわかっているとき、の大体の値を求める。グラフより
である。ここで平均値の定理
をについて解くと
となり、これはにおける接線の傾きを持つ直線が存在するという意味である。
に非常に近い点であるので、に非常に近い。よってにおける微分係数の代わりにでの微分係数を使っても大きく違わない。これが近似の意味である。1次の近似式
2次の近似式
テイラーの定理、テイラー展開
が成り立つようなの間に存在する。この式をテイラー展開という。マクローリンの定理、マクローリン展開
関数微分可能ならば、区間内の任意のにおいて
と表される。この式をマクローリン展開という。
K先生の独り言「テイラーの定理」
テイラーの定理の証明。
参考サイト
- ロルの定理 - Wikipedia
- 平均値の定理 - Wikipedia
- 最大値最小値定理 - Wikipedia
平均値の定理についての証明がWikipediaにしっかり書かれています。そのなかでも最大値最小値定理の証明、難しいですね。直感的にはなんとなく分かるんですが、数学的に厳密に証明しようとするとなかなか骨が折れそうです。
■ 原点をOとするxy平面上で、第1象限にある点(a,b)を通る
返信削除傾きが負の直線とx軸,y軸との交点をA,Bとする。
△OABの周の長さの最小値はいくらか。
これを ラグランジュの未定乗数法(method of Lagrange multiplier)で解いて下さい;
(途中経過をも記して下さい)
また 他の多様な発想を明記し 解いて下さい;