久しぶりに数学を復習しようと思い立ちました。この記事はそのメモです。またLatexで数式を書くための練習です。第19回は平面上の曲線です。
積分の単元を終わらせましたが、曲線の媒介表示だとか、極座標だとか、積分で頻出ネタが満載の単元が、この平面上の曲線です。コンピュータとも関連が深い単元で、いろんな曲線が登場して、すごく楽しみです。では復習してみましょう。
作図にはGeoGebraを使いましたが、すごいですね。直交座標の関数だけでなく、媒介変数表示や極方程式までも、さくっとグラフ化してくれます。こんな便利なツールがあったら、頭使わなくなっちゃいますね :-P
教材
- 新編 数学III 平成27年度用
編者: 高橋陽一郎
出版社: [啓林館]
発行日: 2014-12-10
ISBN: ISBN978-4-402-05578-3
価格: C4341 ¥00000E
学習範囲 (目次より)
第1章 平面上の曲線
第1節 2次曲線
1. 放物線
2. 楕円
3. 双曲線
4. 2次曲線と直線の共有点
5. 2次曲線の平行移動
第2節 媒介変数と極座標
1. 曲線の媒介変数表示
2. 極座標と極方程式
3. いろいろな曲線
平面上の曲線
2次曲線
放物線
- 放物線
定直線と、上にない定点から等しい距離にある点の軌跡を放物線といい、をその焦点、を準線という。
放物線が対象となる直線を軸という。軸と放物線の交点を頂点という。
焦点の放物線の方程式は
とし、座標平面上で点、直線とする放物線の方程式を求める。
放物線上の点からに降ろした垂線をとするとより
だから、両辺を乗して
よって焦点、準線の放物線の方程式は
楕円
定点からの距離の和が一定である点の軌跡を楕円といい、を焦点という。
のとき
は焦点が点
である楕円の方程式で、この時楕円上の任意の点に対して
一般に楕円および原点に関して対称で、との交点は、それぞれである。このときの長い方を長軸、短い方を短軸、長軸と短軸の交点である原点を楕円の中心という。
が焦点でからの距離の和がである楕円の方程式を求める。
として楕円上の点をとすると、だからである。よって
ここから両辺を平方して
さらに両辺を平方して
だからとおくと
双曲線
からの距離の差が一定である点の軌跡を双曲線といい、を焦点という。
のとき
は焦点が点
である楕円の方程式で、その漸近線の方程式は
このとき、双曲線上の任意の点に対して
双曲線において、つの焦点を結ぶ直線を主軸、主軸と双曲線のつの交点を頂点、つの頂点を結ぶ線分の中点を中心という。
直行する漸近線を持つ双曲線を直角双曲線という。
が焦点で、である双曲線の方程式を求める。として双曲線上の点をとするとより
のとき
ここで式を楕円同様に変形すると
のときも同様。
とおくと
- 次曲線
との次方程式で表される曲線を次曲線という。
- 円錐曲線
放物線、楕円、双曲線は円錐をその頂点を通らない平面で切ったときの曲線であることから、円錐曲線ともいう。
2次曲線と直線の共有点
次曲線と直線の連立方程式を考え、その次方程式の判別式の符号により調べる。
2次曲線の平行移動
- 曲線の平行移動
方程式で表される曲線をだけ平行移動した曲線の方程式は
媒介変数と極座標
曲線の媒介変数表示
一般に、つの変数、例えばを用いて表されるとき、変数を媒介変数といい、そのような表し方を媒介変数表示という。
- 円の媒介変数表示
原点を中心とする半径の円周上の点をの正の部分とのなす角をとすると
- 楕円の媒介変数表示
楕円の媒介変数表示は
楕円は、原点を中心とする半径の円を軸方向に倍した曲線である。よって楕円の媒介変数表示は
- サイクロイド
半径の円が定直線上を滑ることなく回転していくとき、円周上の定点が描く曲線をサイクロイドという。
極座標と極方程式
- 極座標
平面上にを定め、とすると、の大きさで決まる。
この点で表し、点の極座標という。このとき点を極、半直線を始線、の偏角という。
なお、で定まる座標を直交座標という。
- 極座標と直交座標の関係
極座標がとすると
- 極方程式
一般に、平面上の曲線によって
と表されるとき、曲線の極方程式という。なお定義域はすべての。
いろいろな曲線
- アルキメデスの螺旋
- リサージュ曲線
- 正葉曲線
- リマソン
- カージオイド
- クロソイド曲線
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