2017年2月22日水曜日

高校数学 - 場合の数と確率

久しぶりに数学を復習しようと思い立ちました。この記事はそのメモです。またLatexで数式を書くための練習です。第6回は場合の数と確率です。

場合の数はこの復習シリーズ第1回の集合でやったので、その後から始めます。

実はこの復習、機械学習とかの理解のために始めたんです。で、いるところだけつまめばいーやー、とかおもってたら、なんと、ほぼ全部の範囲を復習しないといけないことに気づいちゃいました…。 とほほ(死語

順列・組合せでは問題が、順序に注目するかどうか、簡単な考え方に帰着できるかを考えることがポイントですね。また確率のところでも問題に対して適用する考え方がどれか、を判定できるようにする訓練が必要です。
わたしはまだ、なかなか考え方になれることができません…みんなどうやってできるようにしているんでしょう? 今度問題を解いたりして実力をつけていきたいと思います。

重複組合せ、超重要なんですけど私には難しいです。なかなか考え方がすっと入ってこないんです。丸太と棒って言われても、ぴんとこないんですよね。悔しい… いい解説、ありませんか? 教えてください。

なお、今はインターネットでこの分野に関する良記事もたくさんありますので、自分が理解できる解説を探してみるのも学習の手助けになります。

教材

表紙

  • 新編 数学A 平成25年度用
    編者: 高橋陽一郎
    出版社: 啓林館
    発行日: 2012-12-10
    ISBN: ISBN978-4-402-03692-7
    価格: C4341 ¥00000E

    学習範囲 (目次より)
    第1章 場合の数と確率
    (略)
    第2節 順列・組み合わせ
    1.順列
    2.いろいろな順列
    3.組み合わせ
    第3節 確率とその基本性質
    1.事象と確率
    2.確率の基本性質
    第4節 独立な試行の確率
    1.独立な試行
    2.反復試行
    第5節 条件付き確率
    1.条件つき確率
    2.確率の計算

順列・組み合わせ

順列

いくつかのものに順序を付けて並べたものを順列という。
樹形図などで表現すると漏れを防ぐことができる。

一般に、異なる個のものから個取り出して1列に並べたものを個から個取る順列といい、その総数をで表す。


個から個取る順列の数
1番目 □ ← 通り
2番目 □ ← 通り
3番目 □ ← 通り
:
番目 □ ← 通り
と考えると積の法則より下記にて計算できる。

  • 階乗 ( factorial )

個から個すべて取る順列の数は

となり、この数をの階乗といい、と書く。すなわち

順列において、 と定める。

いろいろな順列

円順列

一般に、異なる個のものを円形に並べたものを円順列といい、その総数は次のようになる。

重複順列

一般に、異なる個のものから同じものを何度使ってもよいものとして個を取り出して1列に並べたものを個から個とる重複順列といい、その総数は次のようになる。

組合せ

与えられたいくつかのものから順序を考えずに取り出して1組にしたものを組合せという。

一般に、異なる個のものから個を取り出して1組にしたものを個から個とる組合せといい、その総数をで表す。

一般に、個から個取る順列と組合せを比べると、1つの組合せについて通りの順列が考えられるから、

となり、組合せの総数は次の式で求められる。

ただし、と定める。

一般に、次の式が成り立つ。

同じものを含む順列

一般に、全部で個の文字があり、個、個、個のとき、これら個を1列に並べる順列の総数は以下で計算できる。

重複組合せ

一般に、異なる個のものから重複を許して個のものを取り出す場合、下記で求めることができる。

確率とその基本性質

事象と確率

試行と事象
  • 試行 ( experiment / trial ) ・事象 ( event )

同じ条件のもとで繰り返すことのできる実験や観測を試行といい、思考の結果として起こる事柄を事象という。

  • 根元事象 ( elementary event / atomic event / simple event )

それ以上分けることのできない事象を根元事象という。

  • 全事象 ( whole event )

1つの試行において、根元事象の全体からなる事象を、その事象の全事象といい、で表す。

  • 空事象 ( impossible event )

決して起こらない事象を空事象という。空集合で表される。

事象の確率
  • 同様に確からしい

根元事象のどれが起こることも同様に期待できる時、これらの根元事象は同様に確からしいという。

  • 確率 ( probability )

どの根元事象も同様に確からしい試行において、全事象に含まれる根元事象の個数を、事象に含まれる根元事象の個数をとするとき、を事象の確率といいで表す。

確率の基本性質

A∩B、A∪Bで表される事象
  • 共通事象(積事象 product event )・和事象 ( sum event )

全事象の中に2つの事象があるとき
がともに起こる現象をで表す。(共通事象あるいは積事象)
またはの起こる事象、すなわちの少なくとも一方が起こる事象をで表す。(和事象)

背反事象
  • 背反である、背反事象 ( mutually exclusive events )

2つの事象があって、両方が同時に起こらない時、この2つの事象は互いに背反であるといい、互いに背反である事象を背反事象という。
が背反事象であることはと表すことができる。

加法定理(背反事象)
  • 確率の加法定理 ( addition theorem )

どのような事象に対しても
全事象の確率は
空事象の確率は

上記においてが背反事象のとき、

余事象の確率
  • 余事象 ( complementary event )

全事象の中の事象に対してが起こらないという事象をの余事象といいで表す。余事象

を満たす事象である。

は背反事象であるから

が成り立ち、また

より

が成り立つ。

独立な試行の確率

独立な試行

  • 独立、独立な試行 ( independent trial )

試行が互いに影響されないとすれば、によって決まる事象によって決まる事象が同時に起こる事象について、

が成り立つ。このとき試行は独立である、または、は独立な試行である、という。

反復試行

  • 反復試行 ( trials )

同一条件のもとで独立なある試行を繰り返すとき、その一連の試行を反復試行という。

  • 反復試行の確率

一回の試行で事象の起こる確率をとする。この試行を回繰り返すとき、回起こる確率は

と定めるとであるから上記はのときものときも成り立つ。

条件つき確率

条件つき確率

  • 条件つき確率 ( conditional probability )

一般に、全事象の中の2つの事象について、が起こったことがわかったとして、このときが起こる確率を、が起こったときのの条件付き確率といい、で表す。

条件つき確率に属する根元事象だけを考えたとき、その中での起こる確率である。したがって、における事象の確率のことで、次のようになる。

ただし、のときは条件つき確率は考えない。

  • 乗法定理 ( multiplication axiom )



であるから

これより上記乗法定理の式が導出できる。

確率の計算

各種計算問題。略す。

参考サイト

  • 高校数学の美しい物語 | 定期試験から数学オリンピックまで800記事
  • 受験の月
    高校数学からもう少し上の範囲に関してわかりやすくためになる記事が満載のサイトです。受験生ならぜひ見てみてください。きっと役に立つはず。もちろん受験生じゃなくっても、ああ、あのときわからなかったの、そういうことなんだ、って思えますよ。本当に有益なサイトです。

  • 数学切り抜き帳

  • 重複組み合わせの数 - 数学切り抜き帳
    重複組合せについては、どのサイトをみても同じ解説しかなく、なかなか理解がすすまなかったのですが、一段掘り下げてくれていた記事です。

  • 山と数学、そして英語。:算数・数学
    中学高校、大人向けの数学教室の塾講師による生徒の学習について非常に興味深い経験と見識の記事が大量にあるサイト。特に生徒が数学が理解できないとき、どのような思考をしているか、ということを筆者(たぶん女性)の観点で丁寧にかつ明瞭に書かれていて、面白い。

  • 私の備忘録
    少し私には高度だが、数学に関する知識が詰まったサイト。今度読む。

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